当初に選択した返済プランが、最も自分に合ったプランとは限りません。ローンを返済していくうちに金利情勢が変化するかも知れませんし、収入や生活プランが変わることもあるでしょう。そんな時は、ローンを見直すチャンスと言えます。ここでは、状況に応じた返済方法として「繰上返済」と「借換え」をご紹介します。
●繰上返済
毎月の返済額とは別に、先々の返済分を返すことを「繰上返済」と言います。 繰上返済をすれば、その分の元金が減ることで利息も減り、総返済額が少なくなります。繰上返済には主に2つの方法があります。
期間短縮型
毎月の返済額はそのままで、返済回数を減らすことで減った回数分の利息を払わずに済み、総返済額が少なくなる方法です。
■期間短縮型の仕組み
決済額軽減型
返済期間はそのままで、毎月の返済額を減らす方法。減った分の元金にかかる利息を払わずに済み、総返済額が少なくなります。
■決済額軽減型の仕組み
2つの方法のうち、効果的に総返済額を軽減できるのは期間短縮型です。繰上返済は早ければ早いほど、効果的に利息を減らすことができるので、ボーナスや退職金などで資金に余裕があれば積極的に繰上返済を行いたいものです。
繰上返済の注意点は、金融機関によって繰上返済に必要な条件や手数料に差があること。繰上返済を視野に入れて返済プランを組む場合は、あらかじめ手続きや手数料を確認しておくことをおすすめします。
●借換え
「借換え」とは、ローンを返済期間中に、金利や条件などの面で今より魅力的なローンを見つけた場合、今のローンを完済してほかのローンに組み替えることです。新たにローンを組むため、手数料などが発生する場合もありますが、今より返済がラクになるようなら借換えを検討してみましょう。
借換えをする目安は、次の3つです。
@ローン残高が1,000万円以上である
A返済期間が10年以上残っている
B借換えによって、金利が1%以上下がる
上記の3つの条件を満たすようなら借換えのチャンス。シミュレーションを行って、借換え前と借換え後のメリットを比較してください。その際、手数料や特典なども検討材料に入れて、より良い条件のものを選びましょう。